2011年12月6日火曜日

博物館・古着店

郊外にある煉瓦造りの博物館へ両親を案内している。
森に囲まれた小径を進むと、列柱の並んだ外壁が目に入ってきた。煉瓦で造られているはずの柱は腐った木の幹のように縦に裂け、めくれ垂れ下がっている。
博物館の1Fはピロティになっており、奥の壁に沿って巨大な金色の仏像が胸から上の部分だけ、胸像のように展示されている。

博物館は深い森に囲まれているが、木々の向こうから石造りのマヤの神殿が顔をのぞかせている。
神殿へ至る唯一の道は高く幅の狭い歩道陸橋だ。陸橋は大きく弧を描きながら森の上を這っている。
私は両親とともにその陸橋を渡るのだが、人ひとりがやっと通れるほどの道には手すりもなく、風が吹けば森へと真っ逆さまだ。
両親に「気をつけて」と声をかけながら、ゆっくりと陸橋を渡っていく。

(暗転)

商店街の古着店にひとりでいる。
棚に並んだ白いセーターを手に取った私は、ふと入り口へと顔を向ける。
ガラス戸の外は光が溢れ真っ白に輝いている。眩しくて私は目を細める。

(2011.12.01 夜)

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